機関誌「真の家庭」publication

APTF 公式サイト機関誌「真の家庭」新米ママのありのまま(16)

新米ママのありのまま(16)local_offer

フリーライター 岸元実春

大阪行きたーい! 大泣きする我が子の情の深さにもらい泣き

早いもので、今年も師走を迎えました。街では、1カ月も前からそわそわしていたクリスマスの本番を前に、イルミネーションと定番のBGMで、クリスマス商戦の真っただ中。我が家もクリスマスツリーを飾り、娘へのプレゼントをどうしようかと、こっそり大人たちで話し合いをしています。

クリスマスムードが終わると急に年末の雰囲気になり、慌ただしく大掃除をしたり、年賀状を書いたりと家の中もバタバタしてきます。親子共々お世話になった方々への年賀状が、昨年より増えたように感じます。特に今年は、初めて会いに行った大阪の親戚の方々に大変お世話になりました。2泊3日、ご自宅でお世話になり、娘はすぐに懐いてとても可愛がってもらいました。

主人のご両親より少しご年配のご夫婦と娘さんの3人家族で、娘は顔を合わせてしばらくすると、「おばちゃん」、「ばあば」、「じいじ」と親し気に呼ぶようになりました。「一緒にお散歩する!」と言う娘の手を引いて、近くを散歩したり、遊んだりしてもらいました。

2日目は娘さんと海遊館に遊びに行き、人の多さとベビーカーの移動に大人はぐったり。娘は大はしゃぎで、帰っても元気が有り余っていました。夕飯の後、主人と2人で梅田スカイビルの空中庭園に行って来たらと言われ、娘は置いて行っても大丈夫かなと心配しながら、娘に何も言わずこっそり2人で家を出て梅田へ向かいました。

私達が空中庭園から大阪の綺麗な夜景を眺めている頃、娘は「じいじ」とひとつのおもちゃで長い時間遊んでもらったり、子供向け動画を見ながら皆で一緒に手遊びをやってもらったりと、楽しく過ごしていたそうです。一度、「パパとママは?」と聞いたぐらいで泣いたりぐずったりせず、まるで自分の家のようにくつろいでいたとか。おかげさまで、私達もいい思い出ができて、素敵な旅行になりました。

別れ際、娘が別れを惜しんで「帰りたくない」と駄々をこねるかなと思いきや、案外すんなり車に乗ってくれ、そのまま高速で帰ってきました。ところが、自宅に着いてしばらくすると、玄関から「大阪行くー!」という叫び声が。ようやくお別れをしたことが分かったようで、泣きそうな顔になっていました。お礼も兼ねてビデオ通話でご家族の皆さんと話していると、徐々に娘が泣き顔になっていき、大粒の涙をこぼしながら「じいじー、ばあばー、おばちゃん、会いたーい!」と大泣き。大人たちは笑いながらもらい泣きをして、そんなに楽しかったんだね、また会いに行こうねと慰めていました。泣くほど会いたいという娘の姿を初めて見たので、こんなにも子供の情は深いのかあと感心するばかりでした。友達と別れる時も別れを惜しみ、会えば嬉しそうに名前を呼ぶ我が子ですが、ここまで人を慕う情が深いとは思いませんでした。身体だけでなく、心情も日々成長していると感じさせられます。来年はどんな成長を見せてくれるのか、楽しみです。