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2002年10月の「家庭の日」メッセージ

深刻化する児童虐待

厚生労働省の調べによると、2001年度に全国の児童相談所に寄せられた児童虐待の相談処理件数が2万3274件に上りました。これは前年度の1.3倍で過去最高です。しかも、同省が調査をはじめた1990年度と比べると、実に20倍に達しています。親から虐待を受けて、幼い子供が死亡する事件も後を絶ちません。

今年8月末には、船橋市で実母と内縁の夫が、4歳の男児の顔を殴るなどして死亡させる事件も起きています。児童虐待は、家庭内で起こることが多い。児童虐待防止法が施行となって、行政が介入しやすくなりましたが、それでも表に出てくる数字は氷山の一角とみていいでしょう。

日本では現在、さまざまな家庭の崩壊現象が顕在化していますが、犠牲になるのが幼い子供が多い児童虐待は最も悲惨な問題です。幼児期は、親から無限の愛情を受けて、他者への信頼を体得する、人間として最も大切な時期です。

本来、最も信頼できるはずの親から、暴力を加えられたり、食事を与えられず長時間放置されるのです。被害を受ける子供たちの心の傷の深さは、計り知れません。不安やおびえ、鬱病などの情緒的、心理的な問題を引き起こす被害者が多いのです。

児童虐待が日本よりも早く深刻な社会問題となっている米国の研究では、自分の子供を虐待する親の中には、自身も幼児期に虐待を受けて心に傷を負う人が少なくないことが分かっています。つまり、被害者の心的外傷を放置すると、虐待の連鎖を生む危険が高いのです。このため、児童虐待は、家庭崩壊の結果だけでなく、社会の基礎をなす家庭を将来にわたって破壊する深刻な問題と言えます。

夫婦愛に満ちた健全な家庭では、児童虐待は絶対に起こりません。日本の社会はいま、結婚と家庭のあり方を問い直しながら、家庭を再建するため、社会全体で取り組む必要があるでしょう。

「家庭の日」メッセージ (意見広告)

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。
 この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。