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2003年5月の「家庭の日」メッセージ

離婚の悲劇をなくそう

過去最高の離婚件数と離婚率

離婚件数が年々増加しています。厚生労働省の人口動態統計によると、戦後、離婚が最も少なかったのは昭和38年の7万組。離婚率は0.73(人口千人当たり)でした。ところが、昨年は29万2千組が離婚し、離婚率も2.31で、過去最高となりました。

昨年の婚姻数は75万5千組(前年比4万5千組減)です。計算上、2.5組の新婚カップル誕生につき、1組の既婚カップルが破綻してしまっていることになります。夫婦をめぐる日本の状況は、2組に1組が離婚すると言われる米国のそれに近づいているのです。

夫婦の絆がここまで弱くなると、離婚を「普通のこと」と考えるべきだ、との声が聞かれます。また、離婚や未婚の出産の増加によって激増する母子家庭、父子家庭についても、家族の崩壊現象ではなく「家庭の多様化」と見るべきだとの主張もあります。しかし、これは家族の価値を軽視するとともに、子どもの立場を無視した偏った考え方です。

「負」の面を直視すること

両親の争う姿を見て、身が引き裂かれる思いをするのは子どもたちです。その精神不安から、不登校になる子どもも多いのです。最近マスコミをにぎわす児童虐待事件も離婚の増加と無縁ではありません。子育てを一人で背負うストレスや、再婚しても「子どもがなつかない」などの理由から、幼い子どもに暴力をふるケースが目立っています。

最近は、離婚や母子家庭、父親家庭に対する偏見をなくすべきだとの観点ばかりが強調されがちですが、こうした離婚の「負」の面を直視することが重要です。夫婦が柱となる家庭は、子どもが最初に所属する「社会」です。その家庭がもろくも崩れていく姿を目の当たりにする子どもたちが、明るく希望ある社会の未来像を描けるはずはありません。したがって、離婚の増加は日本の未来を土台から崩しかねなのです。

日本より離婚が多い欧米では、自分が味わった寂しい境遇に子どもをさらしたくないとして、結婚生活を大切に考える若者が増えています。夫婦の絆を強くして、子どもたちに離婚の悲劇を味あわせない努力が大切です。

「家庭の日」メッセージ (意見広告)

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。
 この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。