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2006年6月の「家庭の日」メッセージ

英語必修化より国語の充実を

子どもの時から国際性やコミュニケーションの力を養おうと、中央教育審議会の外国語専門部会が今年3月、小学5、6年生に週1時間程度の英語教育の必修化を提言しました。早ければ、2010年から小学校での英語教育が必修となる見通しですが、小学校での英語教育の是非については、専門家の間でも意見が分かれています。

文部科学省の世論調査では、保護者の場合は71%が英語の必修化に賛成したのに対して、反対は21%。教師では賛成が37%で、反対54%。保護者と教師では対照的な結果となっています。中教審の提言の背景には、国際化の時代に合わせて、わが子にも英語を習わせたいと願う保護者の後押しがあるようですが、教育の専門家にどうして慎重な意見が多いのか。保護者はじっくり考えてみる必要があるのではないでしょうか。

核家族化や地域社会の絆が弱くなったことで、今の子どもたちは、数少ない人間関係の中で育っています。その弊害として、言葉の力が育ちにくくなっているのです。メディアに登場する若者言葉や造語が、あっという間に広がるのはそのことをよく表しています。

外国語を少しだけ学んでも、母語が弱ければ学習効果は期待できません。また、外国の人と交流したいという心の豊かさがなければ、自発的な学習にはつながらないでしょう。外国語の修得には、自分から学びたいという気持ちが大切なことはよく指摘されることです。このため、母語がしっかりする中学になってからでも、英語の学習は遅くない訴える専門家は多いのです。

むしろ、いま急いで対策を打ち出すべきは、子どもたちの言葉の貧しさに対してです。言葉は心の豊かさと直結しています。若者たちの心の荒廃が多くの社会問題を引き起こしていますが、それは言葉の乱れともつながっています。子どもたちが豊かなで美しい日本語を身に付けることができるよう、家庭と学校が連携して国語教育の充実を図るべきではないでしょうか。

第3日曜日は「家庭の日」

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。

※APTFでは、毎月「家庭の日」に合わせ、新聞などの媒体に意見広告を出しています。