「家庭の日」メッセージイメージ

2007年5月の「家庭の日」メッセージ

役立つ喜び伝えよう

偉くなることに否定的イメージを持ち、出世よりも安定志向——。

こんな日本の高校生の姿が財団法人「日本青少年研究所」の国際比較調査で浮き彫りになりました。「最近の若者は意欲に欠ける」とよく言われますが、それが改めて示されました格好です。若者の覇気の薄さや向上心の欠如は、日本の将来に関わる問題だけに心配です。

この調査で、日米中韓の同世代に「偉くなりたいと思うか」と質問したところ、「強くそう思う」と答えたのは日本は8%だけ。米韓の3分1、中国の4分1にすぎませんでした。「まあそう思う」を合わせても、日本だけが半数に達しません。

また、「偉くなること」の感想を尋ねたところ、日本の場合、ずばぬけて多かったのが「責任が重くなる」(79%)。2番目は「自分の時間がなくなる」(47%)でした。中国は「自分の能力をより発揮できる」が、また韓国は「周りに尊敬される」がトップでした。日本は偉くなることに、否定的イメージを持つ半面、「暮らしていける収入があればのんびりと暮らしていきたい」という割合が高いなど、安定志向が強いのが特徴となっています。

企業の不祥事が続発し、社長など責任ある地位の人間が頭を下げるシーンを何度もテレビで目にすれば、出世したくなくなるのは理解できます。その意味では、大人に大きな責任があると言えます。また、こうした若者の心理状況は、「豊かな社会の弊害」としばしば指摘されますが、家庭生活の中にも遠因があるのではないでしょうか。

「偉くなる」とはどういうことでしょうか。「立身出世」は結果であり、その本質はより多くの人の役立つ人間になることでしょう。偉くなることに肯定的イメージを持つ高校生が少ないのは日常生活の中で、小さい時から人の役にたって喜んでもらい、そのことによって自分も達成感を味わう体験の積み重ねが少ないからだと言えます。

家庭で、子どもができる仕事を見つけて手伝わせる中で、人の役に立つ喜びを積み重ねていけば、それが将来偉くなって、より多くの人の役に立ちたいという意欲に膨らむはずです。まず家庭で、子どもたちに役立つことの喜びを伝えましょう。

第3日曜日は「家庭の日」

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。

※APTFでは、毎月「家庭の日」に合わせ、新聞などの媒体に意見広告を出しています。