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2010年6月の「家庭の日」メッセージ

地域の再生で虐待を防ごう

子供を虐待する事件が年を追うごとに増えていっています。6月にも、東京都で中学2年の次男をトイレに11日間も監禁し、ほんのわずかの食事しか与えていなかった母親とその交際相手の男が逮捕されました。虐待は昨年8月ごろからはじまっており、次男は全身があざだらけ。骨折した左腕は病院に連れて行かなかったため、ゆがんだ状態でつながっていたそうです。本来、最も信頼すべき親から暴力を受けた子供たちの心の傷を思うと、胸が痛みます。

児童相談所への相談件数は2008年度に過去最悪の4万2664件に達しました。中には、命が奪われるという、取り返しのつかない事件もあります。日本ではいま、家庭崩壊に起因するさまざまな問題が社会を揺るがせていますが、児童虐待はその代表と言えるでしょう。

両親の不和、情緒不安、離婚、内縁関係などに、経済不安と地域からの孤立が重なって起きるのが児童虐待ですが、特に多いのは離婚が絡んだケースです。東京都の調査によると、虐待が行われた家族の形態は実父母と子供の家庭が45%、ひとり親家庭30%、実母と継父の家庭11%となっています。家族全体の中に占めるそれぞれの家族形態の割合と比較すると、ひとり親家庭と実母・継父家庭の割合が多いのが分かります。

離婚が少なくなるだけでも、虐待の犠牲となる子供がどれだけ減るでしょうか。夫婦不和や情緒不安を抱えた親がいたとしても、周囲の大人たちがその家庭を支えたなら、深刻な虐待から子供をもっと守ることはできるはずです。

児童虐待の根はもっと深いところにあります。戦後社会に広まった結婚観です。「両性の合意」のみに偏った結婚が、子供への無責任を生んでいるのです。本人同士の愛情を基本にしながらも、生まれてくる子供に対する責任も踏まえて成立するのが結婚です。児童虐待をなくすためには、愛と責任のある結婚観を若い人たちに伝えることも忘れてはなりません。

私たちは家族の絆を強めながら地域社会を再生し、さらには正しい結婚観の啓蒙によって、虐待の被害に遭う子供をなくしたいと考えています。

第3日曜日は「家庭の日」

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。

※APTFでは、毎月「家庭の日」に合わせ、新聞などの媒体に意見広告を出しています。