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2012年1月の「家庭の日」メッセージ

真の幸福とは何か

東日本大震災後、価値観が変わったという声をよく耳にします。「国民総生産(GNP)」より、心の豊かさに重点を置く「国民総幸福度(GNH)」が大切だとするヒマラヤの小国ブータンへの関心が高まっているのも、物質的な豊かさに偏った幸福感を考え直す動きが顕著になってきたからでしょう。

戦後、日本人は経済的に豊かになれば幸せになれると考えて、一心不乱に経済成長を追い求めてきました。しかし、その一方で自殺者、孤独死、児童虐待などの社会問題が深刻化。若者が夢を語ったり、明るい将来像を描きにくい社会になっています。

そこに起きたのが「3・11」です。これまで豊かさの象徴だった家、車などの財産を一瞬のうちに失った人がたくさんいます。そればかりか、経済を支えてきた電力を供給する原発が事故を起こして、福島の人々の生活を奪いました。この過酷な現実を目の当たりにした時、真の豊かさとは何か、真の幸福とは何か、と考えるようになったのは当然のことかもしれません。

経済協力開発機構(OECD)による幸福度比較(昨年5月公表)では、日本は加盟国34カ国中、19位でした。これは住居や仕事、健康、環境などの項目を数値化して比べた調査ですが、世界第3位の経済大国の割には、日本の幸福度は低くなっています。

内閣府は昨年3月、国民生活選好度調査を行いました。それによると、「とても幸せ」を10とした場合、日本人の平均幸福度は6.5でした。デンマークが8.4、スイス7.9だったのに比べると、こちらも高い数値とは言えません。

OECD調査で気になったのは、過去1カ月間で他人の手助けをしたことがあると答えた人は23%で、調査国中、最も低くなっていることです。日本人の幸福度が低いのは他者に無関心になった結果、人と人の絆が弱くなり、精神的に貧しい人が増えたからではないでしょうか。

今は価値観の大転換の時です。物質的な豊かさの代わりに、私たちが目指すべき真の幸福とは何でしょうか。それは家庭や地域を中心に、人と人の絆を強くすることによって得られる心の豊かさなのです。

第3日曜日は「家庭の日」

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。

※APTFでは、毎月「家庭の日」に合わせ、新聞などの媒体に意見広告を出しています。