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2012年9月の「家庭の日」メッセージ

福祉再生は家庭の再生から

生活保護の受給者が急増しています。今年3月には210万人を突破し、過去最多を更新しました。戦後最も少なかったのは1995年の88万2千人ですから、その2.3倍です。

その結果、生活保護費は3.7兆円(2012年度)に達しています。過去5年で約1兆円も増え、膨張する一方です。経済不況や高齢者人口の増加が影響していますが、増え方が異常です。これでは制度の維持が難しくなって、本来受給しなければいけない人が受給できない事態も予想されます。

こうした生活保護受給者の増加の背景には、働けるのに働かなかったり、扶養できる家族がありながら受給しているケースがかなりあると考えられます。そもそも、この問題が注目を集めるきっかけとなったのは、経済力のある人気お笑い芸人の母親が生活保護を受給していることが明らかになったことでした。

生活保護は、憲法の生存権の理念のもと、最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度です。ただ、親兄弟や子供など三親等内の親族には扶養義務がありますが、支援を強制することはできません。これが現行制度の問題の一つと言えます。

福祉というのは本来、人間の愛情の発露ですから、家族における支え合いが基本となります。生活保護における三親等内の扶養義務は、家族主義の文化を前提にしたものと言えるでしょう。受給者の四割は高齢者世帯ですが、この数字にも家族関係が疎遠になっている現状が表れています。

自立支援、受給資格の厳格化など、現在の制度にはさまざま改善すべき点はありますが、最も根源的な課題は家族の再生ではないでしょうか。困っている人に親族が手を差し伸べるのは人間愛の基本です。生活保護に限らず、すべての福祉は家庭からはじまると言っても過言ではありません。

第3日曜日は「家庭の日」

「家庭の日」は、社団法人「青少年育成国民会議」が進めてきた「家庭の日」運動に端を発し、今ではほとんどの自治体が、第3日曜日を「家庭の日」に定めています。さらに政府は11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後1週間は「家族の週間」として定めました。この日を機会に、家族の強い絆を確認できれば、それは家族みんなへの素敵なプレゼントになるでしょう。

※APTFでは、毎月「家庭の日」に合わせ、新聞などの媒体に意見広告を出しています。