「家庭の日」メッセージイメージ

2013年12月の「家庭の日」メッセージ

家族愛を生かす介護制度を

わが国では現在、高齢化が急速に進んでいます。2013年9月現在、65歳以上の高齢者人口は3186万人。総人口に占める割合は25%で、4人に1人が高齢者となっています。

今から約半世紀前の1965年、高齢者人口は623万人でした。総人口の6.3%にすぎず、20歳から64歳までの9人で高齢者1人を支えていた計算です。社会保障・人口問題研究所の推計では、2050年には、高齢者人口は3768万人に達し、1.2人で高齢者1人を支える社会が訪れます。

そうなりますと、当然国民一人ひとりの負担は大きくなります。具体的には、社会保障費の増大による国の財政逼迫という形になって現れます。そこで急がれるのは医療・介護費用の増大を抑制するための制度改革ですが、私たちは、超高齢社会でも適切な医療・介護制度を維持するためのポイントは、家族愛を生かす制度にすることだと考えます。

子育てと同じように、高齢者の介護は本来、家族が担うべきです。介護離職が多いことが社会問題となっていますが、それだけ介護には自己犠牲の心が求められ、愛情があるからこそ続けられるのです。特に、超高齢社会では、人的資源も財政も限られますから、家族が高齢者をケアすることの重要性はこれまで以上に大きくなります。高齢者もそのほうが幸せなはずです。

しかし、家庭にもそれぞれ事情がありますから、家族を支え、また家族の手の及ばない部分を補いうる制度がどうしても必要です。その一方で、制度があると、それに頼り切って、できることまで他人任せになるという弊害も生まれ、福祉は破綻してしまいます。その懸念を払拭するためにも、家族愛を要に据えて、自立と福祉のバランスの取れた介護制度の実現が求められるのです。