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2014年7月の「家庭の日」メッセージ

まだ不十分な児童ポルノ規制

子供のわいせつな画像や動画の児童ポルノを規制する法律が先の国会で改正され、いわゆる「単純所持」が禁止されることになりました。

個人の趣味で児童ポルノを持つことを禁ずることはすでに先進国の常識になっています。今回の法改正は遅きに失していますが、児童ポルノ撲滅に向けて、一歩前進しました。

児童ポルノ事犯の検挙件数は昨年1644件で過去最高。5年前の2.5倍で、事態は深刻化する一方です。単純所持の禁止には、多くの意義があります。

一つは、需要をなくすことで製造や販売に歯止めをかけることです。また、児童ポルノは子供の性的虐待の記録でもありますから、それを誰かが持っていたり、ネット上に出回っていたりすることは、被害者を一生苦しめることになります。

さらに、持つことを認めることは子供を性欲の対象とすることを容認する風潮にもつながります。このため、国際社会から長い間、わが国の法律の甘さは批判されてきましたが、やっとその要請に応えることになりました。

しかし、まだ大きな課題が残っています。子供を性欲の対象とする風潮を煽る破廉恥な漫画やアニメが規制の対象となっていないことです。こちらも長い間議論が続いているテーマですが、今回の法改正では規制の対象とはなりませんでした。表現の自由への過剰な配慮と言うべきでしょう。

児童ポルノ撲滅の最大の課題は、子供を性欲の対象とする風潮をなくすことですが、漫画やアニメの氾らんは逆に煽ることにつながります。それを規制しないことは先進国としては恥ずべきことで、この問題に対する日本人の認識の甘さを露呈しています。

政府の努力もあって、外国人観光客が増えていますが、破廉恥な漫画・アニメが巷に溢れている状況に驚くのは間違いありません。漫画・アニメを規制しない法律では、児童ポルノの被害から子供を守るための国際基準に達したとはとても言えないのです。