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2015年2月の「家庭の日」メッセージ

家族の絆が防ぐ薬物乱用

吸引したあと、車を運転して事故を起こし無関係の人の命を奪うなど重大事故・事件が後を絶たない「危険ドラッグ」。取り締まりが厳しくなったことから、これまで繁華街で公然と販売してきた店舗が大きく減っていると言われていますが、中高生にとって、大人が考える以上に身近な存在と感じているようです。

薬物乱用防止の啓蒙活動を行っている民間団体「日本薬物対策協会」がまとめた調査結果は驚くべき内容です。首都圏の中高生約3860人に「危険ドラッグは、どれくらい身近ですか」と質問したところ、生徒の28%が「簡単に手に入る」と答えました。「少し苦労するが、何とか手に入れようとすれば可能だ」も25%ありました。合わせると、5割超が「手に入る」と感じていることになります。この調査では「試したことがある」は0.54%でしたが、「個人の問題、判断は自由」も8%あり、薬物に対する若い世代の警戒心の薄さも浮き彫りになりました。

規制強化によって販売店舗は減っても、インターネットなどを通じてだれでも簡単に購入できる状況が続いているのです。こうした環境で、判断力のまだ弱い世代にとって危険な薬物が身近な存在になればなるほど、問われるのは家族の絆の強さです。

思春期には好奇心が旺盛になり、また友達付き合いが強まる半面、知人からさまざまな誘惑の魔の手が伸びることもあります。その時に、心のブレーキになるのは親子の絆です。

薬物の危険性に対する知識に加えて、家族を心配させたくない、悲しませたくない、裏切りたくないという思いが、誘惑に打ち克つための強力な〝武器.になるのです。逆に、親子関係にすきま風が吹いていると、それは誘惑の魔の手を呼び込むことにつながりかねません。ネット時代における薬物問題は、すべての家庭に家族関係の在り方を根本から問いかけているのです。