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2015年3月の「家庭の日」メッセージ

家庭破壊の同性パートナー条例案

家庭は、人間が営む社会の最小単位です。社会の強さは、家族をどれだけ大切にするかにかかっています。ところが、現在、日本の家族制度を破壊しようという動きが広がっています。

その代表は東京・渋谷区が3月議会に提出した同性パートナーシップ条例案。同性カップルを「結婚に相当する関係」(パートナーシップ)と認め証明書を発行するという内容です。世田谷区長も同性カップルを公的に承認する制度に前向きな姿勢を示しています。

しかし、わが国では、同性の結婚は法的に認められていない上に、憲法94条は「法律の範囲内で条例を制定することができる」と定めています。したがって、渋谷区の条例案が憲法に反しているのは明らかです。しかも、条例案は区民から意見を求めることもなく、議会提出の直前になってほぼ、抜き打ち的に発表されました。憲法違反で日本の家族制度と伝統を破壊する内容に、区内外から強い反対の声が上がるのを予想し、民主主義の原則に反する方法が採られたのでしょう。

これだけでも条例案に賛成することはできませんが、さらにこの条例案で危険なのは内容です。その一つは、事業者に課した「責務」。たとえば「男女の別による、又は性的少数者であることによる一切の差別を行ってはならない」として、勧告に従わなければ、区長は名前を公表することができると謳っています。同性カップルの結婚式を拒否した宗教施設に社会的な制裁が課せられることも考えられるのです。

また、学校教育や生涯学習で、性的少数者に対する理解を深める取り組みを行うことも定めていますから、結婚を男女に限るのは間違いで、「同性婚」も認めるべきだという、学習指導要領を逸脱した教育がなされるのは間違いありません。これでは、子供たちの結婚・家族観が混乱してしまいます。

報道では、条例案の目的は同性カップルのアパート契約や入院時の見舞い制限など、生活上の不便解消にあると伝えられていますが、条例案を読むと、決してそこだけに止まる内容ではありません。同性カップルと男女カップルとの差別解消の到達点は「同性婚」の合法化にほかならず、条例案はその第一歩なのです。

日本社会の根幹をゆるがす、家族制度と伝統そして教育を破壊するような渋谷区の条例案を、私たちは絶対に認めることはできません。渋谷区長に条例案の撤回を強く訴えたいと思います。