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2015年8月の「家庭の日」メッセージ

健康寿命を延ばしましょう

日本人の平均寿命がまた延びました。厚生労働省の発表によると、昨年、男性は80.50歳、女性は86.83歳で、いずれも過去最高を更新しました。大正末期、男性は42.1歳、女性43.2歳でしたから、過去90年で、日本人の寿命はほぼ2倍に延びたことになります。女性の場合、半数近くの人が「卒寿」を迎えることができるそうです。

ところで、みなさんは「健康寿命」という言葉をご存じですか。世界保健機関(WHO)が2000年に提唱したもので、簡単に言えば、「健康な状態で生きられる寿命」という意味です。

医療技術の進歩や生活環境の改善で、どこの先進国でも寿命が延びています。その一方で、骨・関節・筋肉などの運動器の衰えで、日常生活に支障を来す人が増えています。日本人の健康寿命は、寿命より男性で約9年、女性で約13年短いと言われています。

人生の終わりに近づけば、だれでも家族をはじめとした周囲の人、そして介護・医療制度のお世話になるものです。介護が必要になたり、寝たきりになったりする時期が長ければ長いほど、本人や家族が辛い思いをするのはもちろんですが、それだけではなく、そのような人が多くなれば社会福祉費の増大につながりますから、国家にとっても大きな問題です。

わが国の医療費はすでに年間約40兆円に達しています。高齢化の影響が大きいのですが、さらに深刻なのは「団塊の世代」がすべて75歳以上になる2025年には60兆円を超えると予想されていることです。とくにわが国は、高齢化に少子化も重なっていますから、財政の逼迫は避けられません。このため、これからは人々の健康寿命をいかに延ばすかが行政の大きな課題になっているのです。

しかし、肝心なのは1人ひとりの日ごろの心掛けです。体を動かし、暴飲暴食をつつしみ、バランスのとれた食生活を心掛ける。そうして健康寿命を長くすることは、本人や家族が幸せなことはもちろんですが、社会福祉制度を維持する上でも非常に重要です。

健康ひとつとっても、自分だけの問題ではなく、社会とのつながりの中で考えることが大切なのです。