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2015年9月の「家庭の日」メッセージ

親は道徳の手本になろう

道徳教育を軽視してきた長年のツケを示す調査結果が公表されました。弱い者を助けたり、自分の親を尊敬し将来世話をしたいと思っている若者が少なくなっているというのです。

日本・米国・中国・韓国の4か国が参加して行われた「高校生の生活と意識に関する調査」の報告書が8月末に公表されました。この中で、「体の不自由な人、お年寄りなどの手助けをしたこと」があるかどうかを質問したところ、「何度もある」と答えた日本の高校生は9.2%で最下位。トップは米国で31.6%。2位は中国で22.4%でした。

「弱い者いじめやケンカをやめさせたり、注意したこと」があるかについても、「何度もある」は、残念ながら日本の高校生が最下位で3.6%しかいませんでした。また、親が高齢になった場合、「どんなことをしてでも自分で親の世話をしたい」は、他の3か国は5割を超えましたが、日本は4割に届かずこちらも最下位。特に9割近かった中国との差の大きさが目立ちました。

「親を尊敬している」は、米国がトップで7割に達しました。日本はこれもまた最下位で37.1%でした。一方、「経済的な支援をするが、(親の)世話は家族や他人に頼みたい」というのは、逆に日本がトップで2割を超えました。

この調査結果は、道徳教育を長年軽視してきたことの表れであることは間違いありません。若者の精神的な退廃は、社会の衰退を招く極めて深刻な問題です。この危機感から、小中学校で道徳の教科化が平成30年度から実施されますが、道徳心の涵養(かんよう)は学校だけでできるものではありません。

家庭における親の手本があってこそ成り立つのが道徳教育です。道徳の教科化の準備が進む今、家庭での道徳教育を見直す契機にしたいものです。