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2017年1月の「家庭の日」メッセージ

家庭から読書の習慣を身につけよう

子供を取り巻く情報環境が激変しています。スマートフォン(スマホ)の利用が増える一方、読書量が減っています。全国学校図書館協議会の調査(2016年6月)によると、過去一カ月間に本を一冊も読まなかった(不読者)と答えた高校生が57%もいました。10年度調査では44%でしたから、かなりの増加です。

その半面、増えているのがスマホ利用です。内閣府の調査によると、高校生の場合、スマホでインターネットを使った時間が「2時間以上」は15年度は67%でした。その前年度は63%でしたから、増える傾向にあることが分かります。

15年に実施された国際学習到達度調査(PISA)の結果が昨年末に発表されました。この調査で、日本の高校1年生は「科学的応用力」と「数学的応用力」の順位が上がりましたが、「読解力」は4位から8位に下がりました。

読解力の習熟度レベル別の生徒の割合を前回(12年)の調査と今回とで比較すると、「レベル4」が28.4%から26%に、「レベル5以上」が18.5%から10.8%にそれぞれ下がっています。調査方法が筆記型からコンピューター使用型に変わって、生徒が戸惑ったためで、実際の読解力は大きく低下はしていないとの分析がありますが、読書量減少の影響は無視できないでしょう。

「私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからである」

ノーベル文学賞を受賞したフランスの小説家アナトール・フランスの言葉です。若者の読書離れは学習能力への影響だけでなく、精神文化の衰退につながる深刻な問題です。読書の習慣は、身近な大人が本を開く姿を幼い時から見て育つことで身に付く場合が多いのです。とくに、現在の社会環境では、本人まかせにしておけば、子供はスマホに向かいます。子供を読書好きにするにも、家庭の果たす役割が大変重要です。