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2017年7月の「家庭の日」メッセージ

お盆に先祖に感謝しよう

もうすぐお盆です。たくさんの人が故郷に向かう帰省シーズンにもなっています。家族そろってお墓参りする光景は、先祖とのつながりを大切にする日本文化を象徴する美しいものと言えます。ところが、このお盆の行事に関心を持たない人が増えているのが気がかりです。

民間の調査会社「楽天リサーチ」が昨年6月に行った調査によると、お盆休みの予定を聞いたところ、「お墓参り」と答えた人は5人に1人だけでした。60代以上の人でも3割で多いとは言えません。30代になると、さらに少なく1割にとどまっています。このままでは近い将来、先祖とのつながりを大切にする美徳が日本から消えてしまうかもしれないのです。

三世代家族が一般的だった時代には、子供たちは祖父母や両親が仏壇の前で手を合わせる姿を見て育っていたので、自然と先祖を敬う心が培われていました。しかし、戦後、核家族化が進み、今では仏壇のある家よりもない家のほうが多くなってしまいました。

これに加え、個人主義と唯物的な価値観が重なって、お墓参りに対する関心が薄れてしまっているのです。若年層に命の尊さを軽視する風潮が広がっていますが、先祖を大切にする伝統が忘れ去られつつあることと無縁ではないでしょう。

8月13日夕方に行われる野火を「迎え火」と呼ぶことでも分かるように、お盆は先祖の霊を迎えるための行事です。お盆に先祖に祈りを捧げ感謝することは、幾世代にもわたって受け継がれてきている生命の尊さを感じ取り、その頂点にある「私」の責任の重さを自覚することにもつながるのです。