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誌上講演会

真の家庭運動推進協議会会長 梶栗玄太郎

家庭完成による世界平和の実現を(上)

科学で分かってきた宇宙の姿

今の科学の成果によれば、宇宙の年齢は137億歳で、その大きさは直径100億光年ということです。私たちが住んでいる天の川銀河は直径が10万光年で、中央にはバルジと呼ばれる膨らんだ部分があり、その中心には大質量ブラックホールがあります。そして2000億個の恒星が渦巻き状に回っています。

太陽系はその中心から3万光年のところにあり、公転するのに2億年かかります。太陽系は太陽を中心に水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の八つの惑星によって構成されています。太陽の周りを地球が公転する時間が365日で、これが1年です。その軌道を12等分すると十二支で、12の星座があります。

私たちは星の影響を受けて生まれているので、生まれた月の星で運勢を占うことができます。月の公転周期と自転周期は同じ約30日で、ひと月です。木火土金水に日と月を合わせ、日月火水木金土を1週間と数えます。地球が自転する24時間が1日で、1日の中には月の引力による潮の満ち引きが2回あります。このように時間と空間と光速の影響を受けながら、私たちは約100年間、地上のお世話になるのです。

しかし、宇宙はあくまでも有限です。永遠の昔からあるのではありません。137億年前に誕生し、今日までの大きさに膨張してきたのです。

永遠の霊界がある

これを宗教の側から見るとどうでしょうか。聖書の創世記第一章には「初めに、神は天地を創造された」と書かれています。最後に人間を創られて、その人間に天と地を治めるよう祝福されたのが天地創造の由来です。

天とは天上世界、つまり霊界のことです。霊界は無限の世界で、将来、皆さんが行って永遠に住むところです。それに比べ地上の生活は、ほんのまばたき程度の時間にすぎません。科学より深い世界を宗教は教えています。広辞苑には、「神とは人間の能力を超越した威力を持つ隠れた存在」とあります。目に見えない存在ですね。モーセが神に「あなたはどういうお方ですか」と尋ねたら、神は「私はありてあるものである」と答えられました。永遠に自存する絶対者が神です。

明治時代から第二次世界大戦までは天皇陛下が神様で、国民は現人神と信じてきました。神が人間の姿を通して現れたものです。ところが、第二次大戦に日本が敗北したので、天皇陛下が自ら「人間宣言」を発表され、「私は神ではない」と言われたのです。それ以来、目に見えない神までも分からなくなり、日本は神様を失ってしまったのです。

聖書には宇宙が創造される前の状態を「地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた」と表現しています。千字文には天地玄黄とあります。天は暗く地は黄色いという意味です。神の霊のみが天地に充満していたのが本来の神の姿です。

科学によれば100億年前に銀河系が、46億年前に太陽系が創られ、20万年前に人間が生まれたのです。後から生まれた人間が神の存在を決められるわけがありません。もともと存在するものが神と霊界と宇宙なのです。

人間は幼年期、少年期、青年期、壮年期、老年期の約100年の生涯を終え死にます。肉体は土に返り、無くなってしまいます。これだけが生涯だとすると何か物足りないでしょう。ところが、人間には心と体があります。体の生涯は100年ですが、もう一つ、心の生涯が問題でしょう。人間は心と体の統一体で、心は霊魂や霊と呼ばれ、霊と肉身、霊肉の二重存在が人間なのです。霊には霊人体という体があります。

私にはそれが分かります。なぜなら霊眼が開け、霊視できるからです。皆さんの霊人体が見え、写真を撮ると、肉体と霊人体が重なって写っています。よく成長していない霊人体は、足がなえたような状態なので、幽霊だと思われたのです。しかし、キリストや釈迦など立派に成長した聖人の霊人体は、足がちゃんとあり輝いています。

ところで、心と体は、それだけでは絶対に一つになりません。分かれている、というより戦っていることが多いのです。その延長が戦争でしょう。人間個人が争い戦っているから、社会も国家も争い、戦争の歴史となってしまったのです。心と体を一つにするためには、神様の元に帰らなければなりません。

神の愛は最速で最強

神の最高の神性は愛です。神様の愛が宇宙に充満し、霊界にも充満しています。万民に等しく恵みの雨が降り注がれていると言っても過言ではありません。ただし、これを受け入れるか受け入れないかは人間の自由です。受け入れる人は恵みを受け、受け入れない人には恵みはないのです。

神の愛は最速で最強です。最速の光でも1時間に30万キロメートル走り、1秒間に地球を7回半回るだけです。しかし、神は時間空間を超越した存在ですから、愛の速度は瞬間で、あっという間に目的地に到達します。

そして、神は原理の力によって創造した宇宙を愛の力で治めようとされたから、愛は最強なのです。どんな力よりも強いのです。力自慢のプロレスラーも奥さんには弱いでしょう。妻の支えがないとプロレスもできないのです。

神は人間の親であり、人間は神の子供で、親子の関係が神と人間との関係です。ですから人間は神と対話することができます。イエス様は、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなた方の神を愛せよ」と言われました。そうすれば、その思いは瞬間に神様に通じるのです。137億年の時間も一瞬で飛び越えてしまいます。皆さんが「神様!」と言ったら、すぐに回答があります。それほど身近で、すぐに通じるのが神と人間との関係です。

神の愛、それも真の愛を中心として、心と体が統一されたものが本来の人間の姿です。神様も真の愛を中心とした心と力の統一体です。唯物論は宇宙の根本は力だと言い、唯心論は宇宙の根本は精神、心だと言います。さかのぼれば、神という絶対者の二つの側面が心と体(力)でした。神様は心と力の統一体であり、それに似せて人間は創られたので、人間も真の愛を中心とする心と体の統一体なのです。(つづく)