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誌上講演会

真の家庭運動推進協議会会長 梶栗玄太郎

家庭完成による世界平和の実現を(中)

堕落してしまったアダムとエバ

幸福とは何でしょうか。人間は欲望が充足されるときに初めて幸福を感じ、喜びを感じます。人間には心と体があり、心には知・情・意と愛の機能があります。真理を追究する知的機能、美を追求する情的機能、善を追求する意的機能、これら知情意を合わせたのが人格です。幸福とは人格を完成させることで、その中心である愛の実現は家庭においてなされます。家庭の中で愛が成熟していくのです。つまり、心の喜びは人格と家庭の完成にあると言えます。

体の欲望は衣食住と性の充足を求める感情です。衣食住の充足とは、豊かな経済基盤を持つことです。それを土台として、初めて人格完成と家庭完成、そして世界を主管する主管性の完成を実現することができるのです。それほど多くを望まなくても、生活を維持できる水準より少し余分な収入が欲しい。それは人間が生きるための当然の権利です。

心と体の両方の欲望を満足させることにより、それらの統一体としての人間の幸福と喜びが実現し、平和と理想がその先に来るようになっています。人間の心と体を統一すれば、幸福と平和を実現することができるのです。

ところが、心と体の統一は、神の子と呼ばれる人でなければ不可能です。つまり、原罪のない神の子供として生まれた人のみ、実現できるのです。神の子と呼ばれる人は、歴史上に三人いました。まず、人類始祖のアダムとエバは神様が生んだ神の子供です。しかし、アダムとエバは自分の責任において成長しなければならない期間がありました。生まれたままでは神の子となれず、幼年期、少年期、青年期という成長期間を通して人格完成と家庭完成をなし、初めて神の子となれるのです。

しかし、アダムとエバは成長期間の途中で、神様の「取って食べてはならない」という戒めを破り、蛇の誘惑に負けて、最初にエバが堕落してしまいました。そして、堕落したエバが、今度はアダムを誘惑して、未完成期に夫婦関係を結んだので、アダムも堕落してしまいました。つまり、アダムとエバは堕落の先祖となったのです。だから、神の子となれず、人類の真の父母になる資格も失いました。王の王となれず、財産も全部失ってしまったのです。

再臨を約束したイエス様

アダムとエバを堕落させた張本人は、エバを誘惑した天使長です。天使長も堕落して、悪魔、魔王と呼ばれる存在になり、人類はその支配を受けるようになってしまいました。

夕方の空を見上げると、最初に目に入る星が宵の明星、金星です。朝方に光って見える明けの明星も同じ金星です。この金星を英語でサタンと言います。広辞苑にはサタンとは「神に逆らって天から堕落した大天使ルシフェル」とあります。ルシフェルを引くと、金星・明けの明星だとあります。金星を引くと、ギリシャ神話に出てくるゼウスの娘、愛と美の女神ビーナスとあります。サタンとビーナスが一緒にいるのは、サタンがエバと一緒になって堕落したことの象徴です。

堕落したアダムとエバはエデンの園から追放されました。その後に生まれたのが二人の子供たちです。追放された人類始祖の子孫が、残念ながら私たちなのです。洗礼ヨハネは「蛇よまむしの子らよ」と叫んで人々に悔い改めを求め、ヨルダン川で洗礼を施していました。洗礼は原罪を脱ぐ象徴的な儀式です。メシアによって原罪を清算する象徴的な式典をしていたのです。

蛇の子孫では救えないので、人類を救うために神様はメシアを地上に送りました。それが二千年前のイエス・キリストです。ですからイエス様は、人類史上初めて神の子と呼ばれる人となった、神の独り子です。この方によって全人類が救われると、世界平和も実現されるようになっていました。

ところが、人々はイエス様に反対し、十字架の刑で殺してしまいました。それゆえ救いは完成せず、平和は実現されなかったのです。そこでイエス様は、「私はもう一度来る」と再臨を約束されました。

祝福結婚による原罪の清算

イエス様の死から今日まで2000年が経ち、今は再臨の時代と言われています。再臨とは再び天から降臨するという意味です。地上で生まれたイエス様も、神様を動機として無原罪で生まれたから、天から来られた方です。すべての人類を救うメシアが再臨主であり、真の父母となり、最後には平和の王となって、王の王としての責任を果たされるのです。その時代がもう来ているのです。その方によって万民が原罪を清算し、無原罪の体になり、成長期間を完成すれば、神の子と呼ばれる人になれる時代を今迎えています(拍手)。それが祝福結婚という形でなされているのです。

1960年に最初の子羊の婚姻、メシアの祝福結婚がありました。その前年に、皇太子時代の現在の天皇陛下のご成婚がありました。その後、次々と祝福家庭がつくられ、3家庭から33家庭、72家庭、124家庭、430家庭、そして世界的な43家庭がつくられ、私はその43家庭に入っています。次に777家庭、1800家庭と広がり、今では4億家庭の時代になっています。これらを全部足すと8億家庭になります。世界には8億の祝福家庭があり、夫婦なので16億人、子供を合わせると20億人にもなります。これから祝福を受ける人を含めると20数億人で、人類の三分の一は祝福家庭なのです(拍手)。世界中に祝福家庭があるのですから、もっと自信を持ってください。全人類が祝福を受けるようになるのも、後わずかでしょう。

メシアには罪を許す権限があります。イエス様は人々の病気を治し、「あなたの罪は赦された」と言われました。罪が赦され、病気が治ったのです。病気を治すのがメシアの仕事ではなく、人々の原罪を清算して、完成まで導くのが使命です。

人生の目的は人格と家庭の完成

心は肉体を土台として初めて成長するようになっています。肉体を通して善を行えば、心(霊人体)は善化し、悪を行えば悪化します。それを良くするには、贖罪の条件を立てる必要があります。善の要素が肉体から霊人体に送られると、霊人体が善化し、病気も治るのです。体も心も成長するように、私たちは生涯をかけて努力しなければなりません。

霊人体を完成させた者のみが、霊界に行って天国に入ることができます。不完全な霊人体は、残念ながら地獄に行きます。天国に行ける時代になっていても、霊人体が完成していないと地獄に行ってしまうのです。

人生の目的は霊人体の完成、つまり人格と家庭の完成にあります。それには真の愛を実践することです。真の愛とは人のために生きる利他的な人生であり、尽くして忘れてしまう、報酬を求めない行為が真の愛です。(つづく)