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健康一番 (2)

ジャーナリスト 高嶋 久

ひざを痛めて接骨院へ

小さい頃から農作業に親しみ、中学で野球、大学でラグビーをした私は、体力には自信のある方でした。それがもろくも崩れたのは去年の6月。田植えの準備で水田を平らにならしていた時、嫌な音がして右ひざを痛めてしまったのです。

40代末に実家に帰り、母の介護をすることになった私は、父が残した田んぼを守るため、地域で設立された農事組合法人に参加し、物書き仕事の傍ら、農作業をするようになりました。大型機械を使い、25ヘクタールで米、小麦、大豆を生産するのです。

田植え前にはトラクターで地ならしをするのですが、田んぼの隅に土が盛り上がることがあり、それをグラウンド整備のトンボのような道具で直すのです。当然、ひざには負担がかかります。我慢できないほどの痛みではなかったので作業は続け、日常生活に支障はないのですが、正座ができず、ウオーキングも中断です。定期検診の折、主治医に相談すると、「ひざを曲げてみて」と言われ、曲げると「それなら問題ない」とのこと。

ねんざの経験から、ひと月もたてば治るだろうと思っていたのですが、ひざの重たい感は変わりません。3カ月後の9月、仕事で東京郊外の大学を訪ねた時、ひどく痛くなったので、仕事場近くの整形外科へ。レントゲンを撮ると骨に異常はなく、水が溜まっていたので50ccほど抜き、湿布薬と痛み止めをもらいました。

しかし、ひざの痛みは取れず、翌日にはまた腫れてきたので、帰宅した折、妻に相談しました。彼女も昔、ひざを痛めていたからです。接骨院に2週間ほど通い、その後、体操教室に通って治ったという話。

妻の紹介で訪ねた接骨院の初診料は1200円で、後は1回500円、整形外科の4分の1です。まず、ひざに電極を当ててマッサージし、次に仰向けに寝てローラーで全身をほぐし、袋状のものを両足にはいて空気圧でマッサージし、その後、先生が指圧の施術をします。全身の状態を診ながら、ひざにかかわる筋肉と筋をほぐすわけです。

7日目くらいから痛みが取れてきました。しかし、風呂の中で正座の練習をすると、まだ痛みが残っています。先生によると、長い間そこまで曲げていなかったからだそうで、その後、妻のように運動しながら少しずつ治しています。

500円なのでほぼ毎日通って分かったのは、中高年期になると、こうした体のメンテナンスが必要なことです。若い頃より疲れの回復が遅くなっているし、体の凝りに気付かないこともあります。

おまけに自治会の長老や同級生にも出会い、接骨院が高齢者の社交場になっていることが分かりました。気楽に通える料金設定で、総合病院と棲(す)み分けているのです。これから時々、メンテナンスに通おうと思っています。