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親日・国際家庭インタビュー 〔21〕

近藤ウィルマさん

心をオープンにして築いた人間関係

日比国旗

——ご家族についてご紹介ください。

日本人の夫とは1992年に出会いました。結婚し、日本で家庭を出発したのは1999年です。日本に住んで16年になります。

夫と最初に出会ったとき、夫に対して古くからの知り合いのような、そんな印象を持ちました。親切でハンサム、永遠の伴侶としてふさわしい人だと感じました。

子供は男の子3人です。皆、オープンで親友のような家族です。

——日本の印象、日本での生活体験についてお話しください。

日本はとても美しい国ですね。景観が整っていて、几帳面で整然としているところが日本の良いところです。日本の人たちは教養があります。

日本に来た当初、私は日本語が話せなくても、主人が英語を話せる人だったので、生活にはほとんど困ることはありませんでした。しかし、子供が生まれてからはチャレンジすることが多くなりました。

主人はいつも仕事が忙しいので、外国人の私にとって日本で育児をすることは容易ではありませんでした。子供たちが小さなうちは、季節の変わり目に高熱を出したり病気にかかりやすかったりしますね。そんなときはとても大変です。主人が海外出張中に子供が風邪を引いて高熱を出したときはとても大変でした。

日本語が十分に話せない、特に漢字がよく理解できない中、ひとりで3人の小さな子供を連れて夜間の救急外来に訪ねた時は本当に苦労しました。外国人の私にとっては、ひとりで幼い男の子3人をお風呂に入れることだけでも大変でした。

「意を決して」入った温泉

ショックを受けた思い出についてもお話ししましょう。最初に来日したのは12月でした。その時、日本のクリスマスはとても寂しい雰囲気で、フィリピンのクリスマスタイムとは様子が全く違うように感じました。

最も衝撃を受けたのは、日本の温泉に入った時のことです。お互いに裸になって一緒にお風呂に入るという文化のなかった私にとって、その時は温泉に入るのに意を決するまで時間が掛かりました。最初は服を全部脱ぐことができませんでした。私が服を全部脱がずにお風呂に入ったので、他のお客さんの視線が私に集中しました。(笑い)

日本の人たちは静かで寡黙なタイプが多いようです。お互いによく知っている人同士でも私には会話が少ないように映ります。日本人同士の夫婦を見ていると、それほどオープンではなく、恥ずかしいからか、お互いにあまり愛情表現をしないように見えます。一緒にいるときでも、手をつないでいるところをあまり目にしませんね。

主人と一緒に生活をするようになって感じるのは、日本人はとても忙しく働く人たちであり、仕事にコミットする人たちだなと思います。

主人は朝から深夜まで仕事をしています。時間外労働であろうが、仕事の締め切りに応えて働き、次の仕事の締め切りがまた続く…といった具合です。日本の人たちは仕事で忙しくて家族と過ごす時間が少ないように感じます。

比の貧しい子供を助ける活動

——日本の子供たち、日本の教育について感じることを教えてください。

日本の教育レベルはとても高いと思います。子供たちは忙しく、小学校の児童の親たちも一緒になって学校の活動に関わっています。日本の子供たちを見ていると、いじめに対して弱いというか、立ち向かえないという傾向があると感じます。いじめで自殺してしまう子供もいるのですから。

これまで、日本の学校で私はPTAの活動に関わってきました。特に、子供が幼稚園の時の活動はとても楽しい思い出です。日本人のお母さんたちはとても親切でした。私が心を開くと、一人ずつ、お母さんたちはオープンになっていき、お互いにとても親しくなりました。一緒によく笑い、楽しんだものです。その時のことがとても懐かしいです。日本の教育システムの中で、一緒に活動するお母さんたちから私はたくさん助けられました。その時のお母さんたちとは今でもときどき会っています。

——日本人とフィリピン人がうまくやっていく秘訣は何だと思いますか?

日本の人たちとお付き合いしてきて私が悟ったことは、どんな状況にあったとしても私自身が心をオープンにして生きて、彼らに対して正直であれば、日本の人たちも心を開いて打ち解けてくれるようになるということです。時にはプライベートなことも相談できる仲になります。

良き人間関係の鍵は純粋な心をもってお互い正直に心をオープンにすることだと私は思います。

——ウィルマさんの夢は?

私の夢は神様の御心を果たすことです。私は昔から貧しい人や恵まれない人たちを助けたいと思って生きてきました。今もその思いは変わりません。そのために、小さな規模ですが、家族と一緒に、日本で、そしてフィリピンで支援しています。私のフィリピンの故郷の貧しい子供たちを助けるプロジェクトを10年以上前から行ってきています。