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春夏秋冬つれづれノート

ジャーナリスト 堀本和博

家族の日が連なるこの時期に、春の使い、初夏の旅人が見せてくれる賑やかな子育て

〈朝刊とパンとコーヒー風五月〉 浅野右橘

久しぶりに娘と孫が泊まった翌朝、お父さんが朝食を用意することになった。

「よーし、けさはコンチネンタルブレックファーストといこうか」

「そのコンチネンタル何とかって、なーに、それ」と娘。

「よくホテルで食べる朝食さ」と私。

「えっ、バイキングで食べる、あれのこと」と目を輝かせる娘。

「そんなこと、できるわけないだろ。トーストにバターとジャム、コーヒーかミルク、ハムエッグにサラダ、ヨーグルトが定番メニューの朝食だよ」

「なーんだ、まぎらわしい言い方するから、期待しちゃうじゃない。ま、いいわ。お父さんが作ってくれるなら」

この時点で、私も間違った理解をしていた。調べてみたらコンチネンタルブレックファーストは、ホテルの朝食メニューの一つで大陸風朝食のこと。火を通さない冷たい料理が中心で、パンとバター、ジャム、ハム、チーズ、フルーツ、ヨーグルトに飲み物が付く。

私がイメージしていたメニューは、ハムエッグなどの火を通した料理が加わるから、アメリカンブレックファーストと言うのが正しかったのである。

爽やかな風と新緑が美しい初夏の5月は、パンとコーヒーなどの簡単な朝食がいい。ひとりなら朝刊を眺めながら、家族でなら談笑を楽しみながら朝食をいただくのにふさわしい季節である。

ツバメ

そして、この欄でも何回か触れてきたが、軒先で子育てに励むツバメを目にすることがあるのも5月である。春の使い、あるいは初夏の旅人といわれるツバメは、春になると冬を過ごした東南アジアから数千キロを渡って日本にやってくる。人里近くに好んで巣を作り、えさとなる田畑の害虫を咥(くわ)え、巣で待つヒナの口ばしに与えると、ひらりと身を翻して飛び立っていく。賑やかな子育てに「子供の日」から「母の日」や「父の日」と家族の日が連なる、この時期だから、ほほえましい家族の姿を感じる人も少なくなかろう。

今年は酉(とり)年で、「愛鳥の日」の10日を初日に、16日までが野鳥保護のバードウイークである。