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春夏秋冬つれづれノート

ジャーナリスト 堀本和博

8年連続猛暑の夏の見たてに、気力、水分補給、エアコンで熱中症防止を

〈兎(うさぎ)も片耳垂るる大暑かな〉 芥川龍之介

この夏は、メリハリのある天気や気温。梅雨のあと猛暑・酷暑の可能性——というのが日本気象協会が今年2月25日に出した今夏の見立て。その理由については省くが、全国的に暑い夏となりそうである。

日本の暑い夏は、直近の猛暑元年となる平成22(2010)年から昨年まで7年連続で続いているが、見立て通りになると8年連続となる。7月の二十四節気は小暑(7日)と大暑(23日)で、聞くだけで汗がだくだく出てきそうである。小暑は梅雨が明けて本格的な夏になるころを言い、大暑は最も暑い真夏のころのこと。小暑から大暑を経て立秋(8月7日)までが暑中見舞いの時期で、そのあとは残暑見舞いとなるが、実際は暦の上で秋になってからも、日中は1年で最も気温の高い日々が8月半ばまでは続く。

記録的猛暑で思い出すのは平成16(2004)年の夏で、あの年から夜の最低気温が30度以下にならない「超熱帯夜」なる新語が登場した。昼は昼で最高気温が35度以上となる「酷暑日」が6日もあって往生したものだ。最近では、大阪で昨年8月の猛暑日(最高気温30度以上)が過去最多の23日を、東京では一昨年、8日連続(7月31日〜8月7日)の猛暑日を記録。国内最高気温は、高知県四万十市が平成25(2013)年8月12日に41度となり記録更新している。

暑い夏に気をつけたいのは最近、盛んに自衛を呼び掛けられる熱中症である。ここ20年の熱中症による死者は年平均500人弱だが、前述した直近の猛暑元年には1745人もの人が亡くなっている。猛暑となりそうな今年も要注意である。

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熱中症を防止するには一にも二にも水分補給だ。とりわけ65歳以上の高齢者は自身で気をつけたい。暑さに気付く感覚が鈍っており、体内の水分量が不足しがちで、体温の急上昇に体の対応も遅れがちだという自覚をもちたい。

また、熱中症は炎天下での作業や運動で起きると思いがちだが、データでは「(高齢者の場合)半数以上が自宅など室内で死亡」している。室内にいるからといって油断はできない。気力、水分補給とともに、エアコンで室内温度を適正管理し身体を冷やすことも大切である。

〈念力のゆるめば死ぬる大暑かな〉村上鬼城