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春夏秋冬つれづれノート

ジャーナリスト 堀本和博

イチョウの葉が黄金色に輝く季節に〈いい夫婦の日〉について思うあれこれ

まずは17世紀英国の詩人ジョン・ドライテが夫人の存命中に考えたという墓石に彫る文言から。〈ここに葬られしはわが妻。安らかに妻を眠らせたまえ! 今ようやく妻は心安らぐ、私もまたしかり〉(『〈さよなら〉の事典』大修館書店)

引用は読売新聞のコラム「編集手帳」(昨年5月20日付)から孫引きした。末尾の1行が良くも悪くもいか様にも解釈ができて、読む人によっては思わずニヤリとする人もおられよう。

語呂合わせから今月22日は「いい夫婦の日」である。この日にちなんで、服装業界などの団体でつくる「『いい夫婦の日』をすすめる会」が平成25(2013)年に行ったアンケート調査では「生まれ変わっても、今の妻を選ぶ」と答える夫が60代で急増する傾向が浮かび上がった。(時事通信11月11日)

調査はインターネットで、既婚男女(18歳〜69歳)を対象に計800人が回答した。その結果、生まれ変わっても「今の結婚相手を選ぶ」が33.5%、「別の人」は20.6%、「どちらともいえない」が45.9%だった。男女別では男性の40.3%、女性の26.8%が同じ相手を選ぶと答え、全世代で夫が妻を上回っている。

男女とも30代以下の若い世代は約半数が同じ相手を選んだものの、年齢とともに数字が下がり、50代では男性が29.0%、女性22.0%に。それが60代になると女性は16.0%とさらに下がるのに対し、男性は42.0%に増える。

時事通信は「男性はバリバリ働いているうちは気付かないが、退職後は家にいる時間が増え、妻のありがたみが分かるのではないか」という会の担当者のコメントを伝えている。ついでに、冒頭の英国詩人は夫に先立たれた夫人が14年も長生きしたという。

11月はイチョウの葉が黄金色に輝く季節でもある。一昨年で事業は終わったが、東京都で平成20年度にスタートした街路樹を増やす「マイ・ツリー」事業があった。これで事業終了までに約49万本だった樹が95万本まで増えた。イチョウなど高木には、5万円を寄付すると、樹名プレートにメッセージと名前が書き込めるが、東京・日比谷通りの2本のイチョウにはこんなプレートがある。

〈銀杏並木 共に歩んで 節目の50年〉千葉県の老夫婦によるものである。