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お日さまニコニコ毎日前進![36]

エッセイスト 櫻井 ひろみ

「恋人と夫婦の違い」に揺れる男と女、今昔

反響呼んだ母から子へのツイート

「婚姻届けの裏にでもチェックリストとして載せるべきだよね…」「付き合うだけならそこそこ誰とでもOKだけど、家族になるには相手を選ぶのは、こういう理由だよね…」「彼となかなか結婚できなくて嘆いてたところにこれを見つけて、まだまだ自分が子供だと気づかされました」

このツイートの多くは若者たち。以前から耳にはしていたネット情報でしたが、改めてアクセスして深くうなずかされた投稿を、今回は共有させていただきます。

母から子に伝える「恋人と夫婦の違い」14か条……すでにご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか? ある母親が子供にツイートした【恋人と夫婦の違い14か条】に、「まさにコレ。恋人と夫婦の違いをズバッと一刀両断してくれた母のメモが鋭い」と、多くのネットサイトが取り上げることになりました。

伝言版に張り付けたようななにげないメモ書き…でも、一言一言に母から子に伝えたいたくさんの想いを感じます。

  1. 恋人とは「不安との戦い」、夫婦とは「不満との戦い」
  2. 恋人とは「ときめきをくれる関係」、夫婦とは「信頼と安心をくれる関係」
  3. 恋人とは「快楽」、夫婦とは「忍耐と寛容」
  4. 恋人とは「責任がない」、夫婦とは「責任がある」
  5. 恋人とは「夢」、夫婦とは「現実」
  6. 恋人とは「他人」、夫婦とは「家族」
  7. 恋人とは「気持ちのつながりだけで一緒にいられる存在」、夫婦とは「相手の周りにあるもの全てを受け止める覚悟をした存在」
  8. 恋人とは「点」、夫婦とは「線」
  9. 恋人とは「つのる情熱」、夫婦とは「あふれる愛情」
  10. 恋人とは「相手に完璧を求めること」、夫婦とは「相手が不完全であることを認めること」
  11. 恋人とは「幸せ気分を味わうもの」、夫婦とは「幸せをつくりだすもの」
  12. 恋人とは「お互いに見つめあうもの」、夫婦とは「同じ方向を見るもの」
  13. 恋人とは「休日娯楽」、夫婦とは「日常生活」
  14. 恋人とは「自由な関係」、夫婦とは「運命共同体」

男と女の関係を簡潔な言葉で見事に言ってのけたお母様に心から拍手を送りたい気持ちです。お母様からこのメモを受け取ったお嬢さんは「母が書いて送ってくれたんだけど、本当まさにコレよね」とツイートしています。

団塊世代が時代の扉を開いた恋愛結婚。幸せを自分の手でつかむ、そんな意気込みを感じる恋愛ルネサンスともいえる革命でした。それ以前は「恋人とは…」の項目は不要だった時代です。その後、時代の流れは、男と女を取り巻く環境も大きく変えてしまいました。パソコン、ネット環境、スマホ、SNS等のコミュニケーションツールの大きな変化の中で、男と女の関係も漂流時代を迎えたのです。

恋人ってなに? 付き合うってどういうこと? 性関係を持ったら付き合ってることになる? 多くの選択肢の中からチョイスしなければならない若い世代にとって、男と女の関係は自分の「快・不快」の感覚にゆだねるしかなくなってしまいました。その自分感覚に不安を覚える若者たちは、男と女のゾーンに足を踏み入れることを避けるようになります。そう、わからないことは面倒なのです。最近では、恋人をもたない若者たちが増えていることにもうなずけます。

この14か条は、そんなモンモンとした若者たちの感覚を一刀両断し、男と女の在り方にズバッとメスを入れた感覚でしょうか? 不安いっぱいの若者たちはこの単刀直入な勢いで迫る母親からの格言に、無条件に腑に落ちたのかもしれません。

どの言葉にも、子を想う深い母の愛情を感じます。「まさに共感しかない。これわかってないと大変だよね…」のツイートが語るように、時代が変われど、普遍的に通じる男と女の真理なのかと、いたく納得感をもって受け止められたのでしょう。

もちろん、自分のお嬢様に語りかけたメッセージかもしれませんが、同じ親世代として「夫婦とは…」の格言は、背筋を伸ばして受け止めなければならない大切なメッセージと思います。

旅立つときは傍らに愛する人を

読者の中には毎日夫にイライラを覚えたり、こんなはずじゃなかったのに…と嘆きの日々の方もいらっしゃるかもしれません。家族のためにと毎日何十回と頭を下げて仕事に頑張っていても、家に戻れば妻の悪態と、子供たちの非情な無視の態度に、人生とは…と哲学者になってしまったお父さんたちも…。

そんなときは、「夫婦とは…14か条」を思い出してみましょう。相手が不完全であることを認めましょう。同じ方向を見ることができる共通の目標を作りましょう。そう、夫婦は運命共同体なのですから。

黄泉の世界に旅立つときは、傍らに愛する人生のパートナーがいてほしい! そんな関係を目指して、日常を大切に過ごしてまいりましょう。

皆様のご家庭に平安がありますように…。