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春夏秋冬つれづれノート

ジャーナリスト 堀本和博

子供の健全育成には規律ある生活習慣や地域、社会とのつながりが大切

「あと一歩 力になるよ その思い」。5月5日は「こどもの日」(祝日)なのは誰でも知っているが、この日から始まる1週間(11日まで)が児童福祉週間であることはそれほどには身近になっていまい。

こどもの日は祝日法で各祝日について定義する第二条に「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日と定めている。祝日ではないが5月は「母の日」(第2日曜日)があり、その母親への感謝がこどもの日の規定に織り込まれているのである。

健やかな成長を表す子供の笑顔と幸福が明るい家庭と社会、日本と世界の未来を築いていく。親や周囲の豊かな愛情と教育によって、子供が生きる力を得てたくましく、個性豊かに育っていく。家庭、地域、社会の環境づくりが大切なことに、改めて関心を持ち考える日としたい。と、ようやくそう考えられる心のゆとりができたのは、孫と遊ぶような歳となった最近のことである。

児童福祉週間は厚生労働省などが音頭をとり、子供の健やかな成長について国民全体で考える1週間で、鯉のぼりの掲揚など各種行事が各地で行われる。冒頭はその一つで、全国からの応募8720作品の中から今年の同週間最優秀標語に選ばれた、千葉県の伊藤里空乃(りくの)さん(8歳)のものである。

子供たちは未来の担い手であり、社会と国の宝である。その子供の環境を考える上で近年、問題となっているのが子供の貧困率である。貧困家庭(所得が国民全体の標準の半分以下)で暮らす子供はほぼ6人に1人という。こうした困難を抱える子供たちに手を差し伸べる政府や自治体の対策とともに、NPO法人など民間からの支援活動も活発に行われている。塾に行けない子供の学習支援や「こども食堂」などの試みがマスコミなどで伝えられているが、こうした取り組みに少なくとも関心を持ちたいものである。

また、貧困家庭でも学力の高い児童生徒には「生活習慣(毎日、朝食を食べ、同じぐらいの時間に就寝・起床、テレビやゲームの時間が少ない)、読書や新聞を読む、図書館に行く」などが特徴的とする平成27年の興味深い調査データ(お茶の水女子大・耳塚寛明教授の研究グループ)もある。子供の健全育成には規律ある生活習慣や地域、社会とのつながりが大切だと言えよう。