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新米ママのありのまま(8)

フリーライター 岸元実春

0歳からの言語学習のきっかけ作り
ポイントは、親子で楽しみながら毎日やり続けること

散る花や 小さな手から 舞い逃げる。

暖かい春風が吹く中、幼い子供が手を広げて桜の花弁を追いかける。春の陽気の中、公園に出かけると、子供が楽しそうな笑い声を上げながら、桜の花びらを掴もうとする姿をよく見かけます。娘も例にもれず、満面の笑みで桃色の花弁と追いかけっこ。1年前の今頃はやっと歩けるようになったばかりでしたが、今は走ったり、言葉もある程度話したりできるようになりました。こちらの言っていることも理解できているようで、まだはっきりと発音できませんが、少しだけ会話もできるようになってきました。子供の成長は著しいと日々感じています。何より言葉、言語の成長には驚かされます。

幼児の脳はスポンジみたいに何でも吸収するとよく言われますが、まさしくその通りで、2歳になる少し前に、電話を耳にあてて頭を下げながら「はい、はい」と大人が電話している様子を真似するようになりました。よく見ているものだと感心します。観察力もさることながら、言葉を理解する能力、発する能力も大人では考えられないほどの成長速度で、子供向けの番組の曲も覚えて歌ったり、踊ったりして、大人よりも覚えていることもある程です。また、絵本の中に出てくる動物も、指を差して教えたわけではないのですが、絵本を開くと「わんわん」、「にゃんにゃん」、「ねずみさん」、「ライオン」など自分で絵を指差して教えてくれます。

日本語は常に周りに溢れているのでこうして自然に話したり理解したりできるようになると思うのですが、私は韓国留学の経験もあり、子供にも韓国語を教えたいと思っていました。言語を習得するなら小さい頃から学んだ方が、耳が慣れて聞き取りも発音もしやすくなると聞いたことがあったのですが、小さい頃からどのように教えたらいいのか疑問に思っていました。そんな時、アメリカ在住のSさんの講話を聞かせて頂く機会がありました。その方の奥さんは7か国語、お子さん2人は5か国語話されるそうで、Sさんと奥さんがどのようにお子さんへ言語教育をしてきたのかということをお聞きしました。Sさんが仰る言語教育の方法は本当に簡単なもので、外国語の音楽や絵本の読み聞かせの音源を根気強く、親子共に楽しみながら、毎日聞かせ続けるだけ。そのお話を聞いたのは娘が0歳の時だったのですが、早すぎることはないということで、英語と韓国語の子供向けの音楽を聞かせ始めました。子供は同じものを飽きずに何回も聞いたり見たりして覚えていくとのことだったので、半年から1年間周期で、20から30曲程同じ音楽を聞かせることにしました。

あれから2年が経ちますが、韓国語はなるべく日常から使うよう心がけていたこともあり、韓国語の方がちょっとずつ単語や動物の名前などの名詞が分かるようになってきました。英語はまだまだこれからですが、大事なことは親が根気強く続けること。そして、このような言語学習は子供が自ら外国語を学びたいと思うきっかけにすぎないということを親が理解することだと思います。続けていけばある日突然話せるようになる魔法の勉強法ではないので、いくら続けても、外国語を勉強したくないと子供が思うこともあるようで、その時にはしつこく勉強しなさいと言わずに見守っていくしかないように感じます。Sさんが講話の中で、6歳まで続けていけば子供の脳だけでなく心の成長にも繋がると仰っていたので、何かしら子供の成長に良い影響をもたらしてくれると信じています。娘と韓国語で会話できる日がくればいいなと密かに願って、親子で楽しみながら音楽を聞かせたり、日本語だけでなく外国語の絵本の読み聞かせを続けていこうと思います。