山水苑・歴史探訪(2022/6/11 京都・京都支部)local_offer京都支部,歴史探訪,京都協議会,山水苑
6月11日、京都支部のAPTFサラン京都では、約20人の会員が、京都市の南にあり琵琶湖から流れ出る宇治川のそばに建つ平等院を訪問し、郷土を愛し学ぶ「第7回 山水苑・歴史探訪」を開催しました。
飛鳥時代、日本に入った仏教は国家鎮護を重視しましたが、その後、飢饉、疫病のまん延などによって人々は死後、浄土に生まれることを願うようになりました。『観無量寿経』に「極楽浄土に生まれようと願う者は、池の上に居られる仏様を心の中に思い浮かべよ」と書かれていることから、平等院の鳳凰堂と浄土式庭園が造られ、定朝作の阿弥陀像が安置されました。池のかなたから堂内の阿弥陀像を、あたかも池の上に居られるかのように見ることができ、庶民もまたここに来て浄土を思いました。
人々の浄土観は、鎌倉期の無常観として深まり、それに応えて鎌倉仏教の先駆者である法然は「凡夫の自覚、弥陀の本願」に基づく口称念仏(口で称える念仏)による救いを説きました。「サラン京都」では今回、このように鎌倉仏教が生まれた精神史を現地で考えました。