機関誌「真の家庭」publication

APTF 公式サイト機関誌「真の家庭」新米ママのありのまま(38)

新米ママのありのまま(38)local_offer

フリーライター 岸元実春

初対面に大興奮、大騒ぎするお姉ちゃん達と大泣きする弟

おぼろ月が浮かぶ夏の夜、日付が変わった1時間後、元気な産声が手術室に響き渡り、男の子を無事に出産することができました。翌日に帝王切開手術が行われる予定だったのですが、自らの意志で生まれてきたかったのか、1日フライング。陣痛、おしるし、破水と生まれる兆候オンパレードで、緊急帝王切開となりました。励ましのお声を下さった読者の皆様に感謝申し上げます。とても励みになりました。

1週間の入院を終えて、赤ちゃんと帰宅した日、お姉ちゃん二人は久しぶりのママと、初めて見る赤ちゃんに大興奮。赤ちゃんをベビーベッドに寝かせると、上のお姉ちゃんはベビーベッドの中に入って、下のお姉ちゃんはベッドの縁から、赤ちゃんを覗きこんだり、触ったり、キャーキャー声を上げておおはしゃぎ。病院から慣れない場所に急に連れてこられ、その上、騒がしい姉達の声に眠りを邪魔され、大泣きする赤ちゃん。まだ痛む傷に、回復しきれていない体のせいで、しばらくその光景を呆然と眺めてしまいました。

入院している間はのんびり休めたので、寂しがっている娘達のためにも早く帰りたいなと思っていました。ですが、いざ帰ってみると初日からこの騒々しさで、思った以上の大変さに、産後の体力回復が追い付くか心配になってしまいました。

家族の支えもあって、産後の1カ月間は体力回復と赤ちゃんのお世話に集中できたので、1カ月を過ぎてからは元の生活に戻ることができました。

まだ1歳の次女は弟のことをきちんと認識できているか分かりませんが、大人の真似をして頭を撫でて嬉しそうにドヤ顔を見せてきます。長女は「かわいい?」と言って頭を撫でたり、寝ている顔を覗き込んだりして興味津々です。よく「一緒に遊びたい」と言うのですが、まだまだ先のことなので、今は妹と遊んでほしいなと話しています。

妹はお姉ちゃんに対して強気の姿勢で、おもちゃで叩いたり、髪を引っ張ったり、噛みつこうとしたりします。そのくせお姉ちゃんがやり返して体を押したり、叩いたりすると大声で泣くので、結局怒られるのはお姉ちゃん。妹の強(したた)かさと賢さには驚かされます。

それでも長女は姉としての自覚が強くなったのか、リビングで妹と少しの間二人っきりになり、戻ってきた祖母に、「ちょっとトイレ行きたいから妹ちゃんのこと見てて!」と言ったそうです。長女も妹の面倒をみているつもりなんだなと思わず笑ってしまいました。

弟が生まれたことで長女と次女にも成長がみられて嬉しい限りです。子供3人のパワーに圧倒される日々ですが、成長を楽しみに奮闘していきたいものです。