機関誌「真の家庭」publication

APTF 公式サイト機関誌「真の家庭」新米ママのありのまま(44)

新米ママのありのまま(44)local_offer

フリーライター みはる

妹を叱ったパパに説教! 優しくて賢い「お姉ちゃん」

新年度を迎える4月、長女は年長さんになり、家でも幼稚園でも「お姉ちゃん」として年長者の振る舞いをみせています。とはいえ、まだ5歳。ほとんどのことをひとりでできるにもかかわらず、両親や祖父母に甘えてやってもらうことがたまにあります。それでも手がかからなくなってきたのでだいぶ助かっています。一番大変なのはもうすぐ2歳になる次女。「ヤダ、ヤダ!」と首を振っていた時より少し成長し、なんでも自分でやりたい期に突入しています。ストローの付いていないコップで飲みたがるのでこぼすことを想定して手を添えるのですが、「自分でやる!」と手を払いのけて結局こぼしたり。食べる時も、スプーンであげようとしても自分でスプーンを持ちたがるのでやりたいようにやらせているとお皿をひっくり返したり。そういう時に限って、9ヶ月の長男が泣き出しておむつ替えをしないといけない事態に陥ることもあるので、食卓は一番の戦場です。

食卓に続いて戦場になるのが水回り。トイレに入って勝手に水を流したり、トイレットペーパーを引っ張り出したり。さらにいたずらをされるのがウォーターサーバーです。お湯が出るレバーはチャイルドロックがかかっているのですが、水が出るレバーにはそれがなく、次女の手が届く範囲にレバーがあります。誰も見ていない隙にコップをレバーの下に置いて水を出し続け、辺り一面水浸しにされたことが何度もあります。ボトルに残っていた水をほとんど全部出されたことがあり、さすがにパパも言い聞かせないといけないと、いつもより強めに「これで遊んじゃダメって何回も言ったでしょ! ほら見て! 床がこんなにびしょびしょになっちゃったじゃないの!」と叱ったことがありました。泣いちゃうかなと思っていたら、ムスッとした顔でコップに入っていた水をビシャッと床にぶちまけ、反抗的な態度を見せてきました。泣くどころか「パパ! イヤ!」と怒り出し、頑張って叱っていたパパも思わず笑ってしまいました。この様子を見ていた長女が、妹をかばうように「強く言ったらかわいそうだよ」と言いました。

「パパも怒りたくないんだけど、何回もやってるし、強く言わないと分からないんだよね」そう言うと、長女がパパをさとすように大人びた口調で一言。

「だったら、妹ちゃんが『う、うん!』って言うまでずーっと言ってあげたら分かるんじゃない?」

正論でさとされ、まさしくその通りですと頭が上がりませんでした。妹が怒られているのを見て、お姉ちゃんとして見過ごせなかったのでしょう。強く叱ったら分かるというのは親の勝手な考えで、次女の心を無視していたなと反省させられました。子供から学ばされることは案外多いものです。子供と一緒に親も成長していかないとなあと感じた出来事でした。