チョッとためになる健康のお話(36)local_offer健康
健康アドバイザー 上杉和彦
白髪染め、いつ卒業するか思案中
紅葉が終わると、葉が落ちます。その片付けが大変だと感じておられる方も多いと思います。どうして広葉樹は秋になると葉を落とすのでしょうか。それは、気温低下や日照時間の短縮で光合成の効率が下がるためです。光合成は、葉緑素が水と空気中の二酸化炭素を日光のエネルギーで反応させ、ブドウ糖と酸素を作る働きを言います。これによって得られたブドウ糖は、木の成長や花・実の形成に利用されるのです。しかし、気温が8℃以下になると根の水分吸収が少なくなり、その状態で葉から水分が蒸発すると、水分不足となって枯れてしまいます。それで、樹木は葉と枝の間に「離層」という壁を作り、「落葉」という冬支度を始めるのです。離層ができると、もともと葉に含まれていたカロテノイドという黄色や橙色の色素が目立つようになり、イチョウなどは黄色く色づきます。一方、カエデなどの赤くなる葉は、葉の内部にたまったブドウ糖が反応し、アントシアニンという赤い色素が新たに合成されるのです。地面に落ちた葉は、微生物などによって分解され、土に還り、木の肥やしとなります。ですから、落ち葉は片づけてはいけないのです。自然の森の土は栄養豊富でふかふかです。木も元気に育ちます。
前振りが長くなりましたが、木が冬支度を始めると、緑だった葉が赤や黄色になるように、人間の毛も年齢と共に黒色から白色に変わります。若白髪は別として、普通は白髪も35歳ぐらいから増えてきます。これは黒色のメラニンをつくる細胞の働きが弱くなるからです。原因は老化、遺伝、ストレス、睡眠不足、ホルモンバランスの崩れなどです。私も40歳ごろから白髪が増えてきて、染めるようになりました。そのころは2カ月間隔で理容院に行って散髪し、家で妻に染めてもらっていましたが、60代に入ると1カ月半間隔になりました。今は、ほぼ真っ白です。白髪染めを何歳で卒業するか、思案中です。
人は髪型、まゆ毛の形、まつげの長さ、ひげの有る無しによって、全く印象が変わります。顔のシワが多少増えたとしても、髪の毛が黒くて豊かであれば、若く見えます。今は、美容院に行く男性が増えてきました。おしゃれな髪型にこだわる若者が増えてきたからでしょうか。時々、カット専門の理容院に来る女性もいますが、理容院と美容院の大きな違いの一つは、剃刀(かみそり)を使えるかどうかです。私も今は、節約のためにカット専門の理容院にしか行っていませんが、以前はカットした後、洗髪、乾燥、ひげ剃り、まゆ毛や鼻毛のカット、マッサージまで付いていました。
日本の理容院の始まりは、鎌倉時代と言われています。武士の月代(さかやき)を剃り、まげを結ったのが始まりです。当時、立派な床の間があったので、「床屋」と言われるようになったと言われています。私も長野の田舎にいるころは、村の「床屋」に行っていました。小学校のころ、上の兄たちは、みんな母親がバリカンで坊主頭にしていました。私だけは床屋に行って切ってもらいましたが、私の同級生で坊主頭の友人は一人もいなかったので、時代の変わり目だったのかもしれません。理容院の目印は、白と赤と青のラインが回りながら上っていくサインポールです。由来には諸説あって、ヨーロッパで理容師と外科医が同じ役割を担っていた時代があったからと言われています。白が包帯、赤が動脈、青が静脈を意味しているそうです。当時は貴重な職業だったのですね。次回は「爪」の話です。
