チョッとためになる健康のお話(37)local_offer健康
健康アドバイザー 上杉和彦
健康で美しい指先を
激動の令和8年を迎えました。今年は丙午、「赤い馬の年」と言われています。十二支の7番目で、時間だと「正午」、方角だと「南」です。「午」は牛の突き出した棒(角)を取った動物を表しているので馬になったとか、最高潮の意味で、一番速く走る馬を当てたと言われています。丙午に生まれる女性は強すぎて男性を不幸にするという迷信から、60年前の1966年の出生率は前年比で25%も減少しました。さすがに現在は、そんな理由で今年の出産を控えるという方は少ないと思います。
馬の爪を蹄(ひづめ)と言います。中指が発達したもので、中指一本で足を支えていることになります。1カ月に1cmほど伸びます。野生の馬はよく走って適度に摩耗するので、厚みは一定に保たれています。また、いろいろな所を駆け回るので、鍛えられて硬くなります。乗馬用に飼育された馬は、運動量が少なく、摩耗しないため、1、2カ月に1回、伸びた蹄を切らないとケガの元になります。また、平地を走ることが多いため蹄が柔らかく、傷めやすいので、靴の役目をする「蹄
鉄(ていてつ)」を装着させます。
人間の爪も1カ月で3mmくらい伸びます。毛は1.3cmなので、毛ほど早くはないですね。爪は硬いので骨や歯と同じようにカルシウムが多いと思われがちですが、毛と同じでほとんどがたんぱく質でできています。毛は毛包という場所で作られて押し上げられていきますが、爪も爪母(そうぼ)という場所で作られて、前方に押し出されます。
爪の付け根の白い半月状になっているところを爪半月(そうはんげつ)と呼びますが、その下が爪母です。爪半月は爪の赤ちゃんで、まだコラーゲン繊維が乱れているため、乳白色で柔らかです。時間が経つと透明になり、爪の下の爪床部(そうしょうぶ)の血流の色を映します。もし、爪の色が白っぽくなっていたら鉄分の減少から起こる貧血の疑いがあります。爪床部からは常に水分が保たれているため、その上にある爪は透明なのですが、さらに伸びて爪床部から出てしまうと、水分の供給がないため不透明となります。白っぽい爪が伸びてくると、「爪が伸びた」となります。
そもそも爪は何のためにあるかというと、指先を守るためです。様々なものが指先に触れるのですが、常に皮膚に当たると摩擦によって、ガサガサになります。爪を切り過ぎると指先の皮膚が荒れるので、爪は指先よりも長くした方が良いです。また、爪を切り過ぎると、指先が膨らんで不格好になります。指先をきれいに見せるためにも、爪は長くした方が良いでしょう。
また、指先まで骨がないので、指に力をかけた時、爪という支えがないと力が入りません。重い荷物を手で持って運べるのも、爪が支えてくれるからです。爪の両側は側爪郭(そくそうかく)という皮膚とつながっています。しかし、爪の両側を切り過ぎると、指に力が加わった時、圧力に耐えられず匙状(さじじょう)に変形します。
また、爪の根元の皮膚を後爪郭(ごそうかく)と言いますが、そこから1、2 mm の薄い皮(甘皮)が作られて、異物の侵入を防いでいます。爪を長く見せようとして、甘皮を取って後爪郭を奥に広げようとすると、そこから雑菌が入る可能性が高くなります。指先が美しいと好感度はグッと上がりますが、雑菌が入らないようなケアが必要です。健康で美しい指先を。次回は腎臓です。
